2011年12月23日

心に響く小さな5つの物語 2 (「小さな人生論」シリーズ)/藤尾 秀昭 11357

心に響く小さな5つの物語 2 (「小さな人生論」シリーズ) [単行本] / 藤尾 秀昭 (著); 片岡 鶴太郎 (イラスト); 致知出版社 (刊)

★★★★★




自分は何と恵まれているのだろう、

と感謝しつつも申し訳なさまで感じてしまう本。




 「足なし禅師」と呼ばれる禅僧がいた。




 小沢道雄師。

 大正九年生まれ。

 幼少期、曹洞宗の専門道場で修行。

 二十歳で召集を受けて満州へ。

 昭和二十年、二十五歳で敗戦。

 シベリアに抑留され強制労働。

 だが、肩に受けた銃創が悪化し、

 役立たずは不要とばかり

 無蓋の貨車で牡丹江の旧日本軍病院に後送される。




 氷点下四、五十度の酷寒に夏服のままで、

 支給された食料は黒パン一個、

 飲み水もままならず、

 三日間を費やした行程で死者が続出した。

 小沢師は死こそ免れたが、両足が凍傷におかされた。

 膝から切断しなければ助からない。




 その手術の担当軍医は内科医で、外科手術はそれが初めて。

 麻酔もない。

 メスを執った軍医が

 しばらく祈るように目を閉じた姿を見て、

 小沢師はこの軍医に切られるなら本望だと思い定めた。 


 想像を絶する激痛。

 歯がギリギリ噛み合い、

 全身がギッシと軋んで硬直した。

 すさまじい痛みは1ヶ月余続いた。




 八月に突然の帰国命令。

 歩けない者は担架に担がれ、

 牡丹江からハルピン、奉天を経て胡廬島まで、

 千五百キロを徒歩で行くことになった。


 だが、出発して3日目の朝、

 目を覚ますと周りに誰もいなかった。

 満州の荒野に置き去りにされたのだ。

 あらん限りの大声で叫んだ。




 折りよく通りかかった

 北満州から引き上げ途中の開拓団に救われたのは、

 僥倖というほかはなかった。


 崖っぷちを辿るようにして奇跡的に帰国した小沢師は、

 福岡で再手術を受け、故郷相模原の病院に送られた。

 

 母と弟が面会に来た。




 「こんな体になって帰ってきました。

  いっそのこと死のうと思いましたが、

  帰ってきました。」




 言うと、

 母は膝までの包帯に包まれた脚を撫で、

 小さく言った。




 「よう帰ってきたなぁ。」




 母と弟が帰ったあと、

 小沢師は毛布をかぶり、声を殺して泣いた。


 懊悩の日は続いた。

 氣持ちはどうしても死に傾く。

 その果てに

 湧き上がってきた思いがあった。


 比べるから苦しむのだ。 

 比べる元は二十七年前に生まれたことにある。

 二十七年前に生まれたことを止めて、

 今日生まれたことにしよう。

 両足切断の姿で今日生まれたのだ。
 そうだ、本日たったいま誕生したんだ。

 足がどんなに痛く、足がなく動けなくとも、

 痛いまんま、足がないまんま、動けないまんま、

 生まれてきたのだから、何も言うことなし。  
 本日ただいま誕生!  


 深い覚悟である。


 一. 微笑みを絶やさない
 一. 人の話を素直に聞こう
 一. 親切にしよう
 一. 絶対に怒らない




 小沢師はこの4つを心に決め、五十八年の生涯を貫いた。

 命の炎を燃やして生き抜いた足なし禅師の人生だった。


 「主(あるじ)」という字の「`」はロウソクの炎。

 「王」は台のこと。

 

 自分のいる環境を照らして生きる人のことを、

 「主」と言う。




 命の炎を燃やして生きるとは、

 自分が自分の人生の主人公となって生きることである。




「致知」は難しいのは仕方ないけど、

このくらいの文章ならば小学校五年生の娘にも

何か感じてもらえないだろうか。



最近ハリーポッターしか読まない長女に、

是非読んで欲しい。

娘と、この感動を分かち合える時が来ることを祈っている。


posted by GAKU at 08:00| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 致知/人間学を学ぶ月刊誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月22日

幸福力(しあわせりょく)[CD付き]/斎藤一人 11356

幸福力(しあわせりょく)[CD付き] [単行本] / 斎藤一人 (著); マキノ出版 (刊)


★★★★★



まだまだ三回目。

まだまだ足りぬ。



 今日一日、人に親切にしよう。

 そして奉仕のつもりで働こう。

 それだけですごい魅力的になるから、

 いろいろやらなくていい。

 いろいろやるからできないんだから。

 一個やってください。

 一個だけでも天国言葉を使うようにする。

 「今日一日、人に親切にしよう」これを40回言う。

 「今日一日、奉仕のつもりで働こう」と、

 これも40回ぐらい言って、自分の今日の目的をはっきりさせる。

 それだけで十分ですよ。

 それだけやってごらん。



人にすきになってもらうコツ、だそうだ。

そのタイトルにちょっと抵抗があったのだが、

人の評価よりも何よりも、実に良い事を仰っている。

そのことに、今さらながら、氣がつく。



「人に親切、奉仕」

もっともっとできるよね。


posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 斎藤一人さんに学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月21日

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション/カーマイン・ガロ 11355

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則 [単行本] / カーマイン・ガロ (著); 外村 仁 解説 (その他); 井口 耕二 (翻訳); 日経BP社 (刊)


★★★★★




稀代の経営者スティーブ・ジョブズが起こした

数々のイノベーションの秘密を探ろう、という本書。



 法則1 大好きなことをする

 法則2 宇宙に衝撃を与える

 法則3 頭に活を入れる

 法則4 製品を売るな、夢を売れ

 法則5 1000ものことにノーと言う

 法則6 めちゃくちゃすごい体験をつくる

 法則7 メッセージの達人になる


というイノベーションを引き起こすための

7つの法則に従い、スティーブ・ジョブズの

具体的な行動や言葉を織り交ぜながら展開する。



イノベーションに関する本はいくつか読んだが、

これほど具体的で説得力があって、

且つ自分から遠く感じるものは読んだことがない。



あとがきにある、「人生最後の日」のスピーチ。

スタンフォード大学の卒業式で語った、有名なメッセージだ。

英文で読みたくなったので、ネットで探してみる。



 When I was 17, I read a quote that went something like:
 "If you live each day as if it was your last,
  someday you'll most certainly be right."
 It made an impression on me, and since then, for the past 33 years,
 I have looked in the mirror every morning and asked myself:
 "If today were the last day of my life,
  would I want to do what I am about to do today?"
 And whenever the answer has been "No" for too many days in a row,
 I know I need to change something.




素晴らしい言葉だ。

この言葉を33年も貫き通したからこそ、

スティーブ・ジョブズはDifferentな人生を歩めたのだろう。

posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月20日

かぼ/石井 裕之 11354

かぼ [単行本(ソフトカバー)] / 石井 裕之 (著); 祥伝社 (刊)


★★★★☆



コールドリーディングなど、

心理学系で面白くためになる本を数多く出している

石井裕之さんの本。



ほぼ全著書を読んだかと思ったが、

この本はまだだった。



天使「かぼ」とゴーストライターからベンチャー経営者に

「成り上がった」男の会話が大半を占める、

読んでみたら何ともいえない後味のする、

フィクション小説だった。


石井裕之さんはこの本で何を伝えたかったのだろう。

もう一度、読み返して確かめてみたい氣がした。

posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月19日

教育勅語の真実―世界から称賛される日本人の美質を育んだ/伊藤 哲夫 11353

教育勅語の真実 世界から称賛される日本人の美質を育んだ|伊藤哲夫|致知出版社|送料無料

★★★★★



戦前の教育を受けた父は、

酔っ払うとたまに「教育勅語」を暗唱しだすことがある。



若き頃は「???」と思っていたが、

論語の素読などを経験するにつれ、

教育勅語が醸し出す芳香を感じるようになってきた。



この本は、その教育勅語が生まれた時のエピソードや、

教育勅語の意味を語っている。



おそらく、父はわけもわからないまま、

強制的に暗唱させられたのだろう。

でも、「よきものを(意味が分からなくても)ひたすら覚える」

というのは実によきことだと思う。

時代を生き抜いてきた古典の

「詰め込み教育」は大賛成!である。



改めて教育勅語を読むと、

その格調の高さ、意味の深遠さから、

これは「古典」と言っても差し支えないのではないか、

と感じた。



武道が必修になったこの勢いで、

教育勅語も初等教育に復活して欲しいものだ。

posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 致知/人間学を学ぶ月刊誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月18日

お金の流れが変わった! (PHP新書)/大前 研一 11352

お金の流れが変わった! (PHP新書) [新書] / 大前 研一 (著); PHP研究所 (刊)


★★★★☆



今年2011年1月に発売された、グローバル経済を俯瞰した本。


 日本経済再成長の処方箋



などを読んでいると、唸ってしまう。



なぜ、世の中の政治家の皆さんは、

これが目に入らないのか。



わけのわからんマニュフェストなどは

もう作らないで宜しい。



彼にはこういって欲しい。

「私は大前研一さんの傀儡です。

 大前研一さんの本に書かれていることを忠実に実行します。

 自分の頭は「What?」は考えず「How To?」だけを考えます」

という竹を割ったような分かりやすい政治家が出てきたら、

私は一票入れたいのだが(笑)。


posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 大前研一先生に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月17日

安岡正篤 活学百言/安岡正泰 11351

安岡正篤 活学百言 [単行本] / 安岡 正泰 (編集); 致知出版社 (刊)


★★★★☆



正直なところ、安岡正篤先生の本は、

一読しただけでは分からないものが多い。

でも、何度も何度も読んでいると、

「自ずから意通ず」でだんだんと心に沁みこんでくるものがある。

この本も、同じか。



まだまだ全然学びが足りない。


posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 安岡正篤先生に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月16日

坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)/司馬 遼太郎 11350

坂の上の雲〈2〉 (文春文庫) [文庫] / 司馬 遼太郎 (著); 文藝春秋 (刊)

★★★★★




これが同じ日本か。

たかだか百年チョット前、とは思えない。

この「高揚感」は何なのか。

「坂の上の雲」のみを見つめ、駆け上がった日本。

ちっぽけな国を自ら支え変えようとする若者たちの矜持。



彼らの遺伝子が、脈々と受け継がれているはず。

自分の血の中にも流れているはず。

そう、信じたい。


posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月15日

[新訳]大学・中庸/守屋 洋 11349

[新訳]大学・中庸 [新書] / 守屋 洋 (著); 守屋 洋 (編集); 守屋 洋 (翻訳); PHP研究所 (刊)


★★★★☆


中国の古典を学んでいると、

よく登場するのがこの大学や中庸。

もう少し掘り下げて読んでみたいと思った。



 人一たびしてこれを能くすれば、

 己はこれを百たびす。

 人十たびしてこれを能くすれば、

 己はこれを千たびす。



など、シンプルだか心に刺さる学び、氣付きが多い書。



百たびも千たびも読み込んで、

自分のものにしたい。



posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 古典を学ぶ、古典に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月14日

ビジネスの成功はデザインだ/神田 昌典 11348

ビジネスの成功はデザインだ [単行本] / 神田 昌典, 湯山 玲子 (著); マガジンハウス (刊)


★★★★★




神田昌典さんと出版・広告ディレクターの湯山玲子さんの共著。



実は、ビジネスのツボは、デザインなんだ、と。



 これだけ凄いのに、なぜかいビジネスでは

 ほとんど議論がされない。

 ビジネススクールにおいては、

 デザインの授業は1時間もない。

 「利益が出たら、デザインに凝ってもいいかな」

 という程度の位置づけです。本当は逆なのです。

 「利益を出したかったら、デザインに凝る」

 ―これが、これからの時代の、真実です。



と神田昌典さんの言葉は良くわかるのだが、

この湯山玲子さんの話は、実に感覚的感性的で、

何だか「女性の独り言」のよう。



ギャル系ファッション商業施設の運営会社で3年間働いたお陰で、

「女性の感性」というものを理解までは出来ているとは思わないものの、

「面白い」と思えるくらいの心の余裕(?)はあるつもり。

デザインの世界は今まで自信のない分野で、

大抵身近でセンスの良い女性に良く相談し任せてきたが、

やはりそれでよかったのだ、と。



posted by GAKU at 08:00| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。